2020年2月、三井住友カードは30年ぶりにデザインが一新され、超シンプルな券面になった。次回カード更新時以降は自動的に新しいデザインへ変更されることになるが、希望者にはカード切替を受け付けるとのことだったので申し込んでみた(この記事を公開した時点では、一部カードを除いてまだ切替受付中)。
パルテノン神殿からシンプルで抽象的なデザインへ
三井住友カードといえば、これまではパルテノン神殿がトレードマークだった。VISAといえば三井住友カード、三井住友カードといえばパルテノン神殿、みたいな。
しかし今回のデザイン変更では、これをバッサリとカットして全く異なるデザインへと変貌。
この変更が発表された当初、ネット上では肯定派と否定派が真っ二つといった感じで、どちらかというとパルテノン神殿に馴染みのない若い層からは肯定、既に長い年月使ってきた世代からは否定されることが多いようだった。
自分はパルテノン神殿にそれほど、というかほとんど思い入れが無いんだけど、長年続けてきたものを変えてしまうのはブランディング的にはもったいないのかな、とも思ってしまった。デザインをシンプルにしつつも、パルテノン神殿だけはどこかに残すほうが長年続いた安心感を醸し出せたのではないかと・・・という検討は相当重ねた結果の変更だろうけど。
実際に届いたカードは思ったより悪くない
ウェブでデザインを見ている限りではなんともシンプルで、悪く言えば味気ない雰囲気のデザインにも感じたけれど、実際カードが手元に届いてみると思ったより悪くない。
ゴールドのVISAは券面がゴールドかグリーンか2色から選択可能になったところ、自分はギラギラしてないところが使いやすそうなグリーンのほうを選択。
届いたカード、動作テストか何かでちょっと使われていて、それだけで既に擦れた後がついているほど。少なくともグリーンに関しては、使うほどに傷が目立つ可能性が高い。
ただこのグリーンのカードは断面が白ではなく緑なので、摩耗によってカードの白っぽい材質が見えてくるといったデメリットは(もしかすると)あまり無いのかもしれない。現時点では、なんとも言えないけど。
カードの番号、有効期限など、氏名を除いた情報はすべて裏面へ。表面は本当にシンプル。VISAのロゴだけ、他とは違ったグラデーションで反射する素材になっている。
VISAのタッチ決済にも対応
ほかには、旧カードはまっだVisaのタッチ決済に対応していなかったところ、新しいカードではそれに対応。
ただタッチ決済(コンタクトレス決済)って、現時点では対応している店舗でも店員さんに分かってもらうのが非常に難しくて挫折すること多々。「クレジットカードで」と伝えると「じゃあカードを渡して」となるし「クレジットカードのタッチで」というと「タッチは交通系とかナントカPAY用です」となってしまい使えない。カードブランドを超えて、クレジットカードのタッチ決済に何か名称を付けてもらわないとどうにも難しそう。
と、色々書いてきて最後にアレだけど、個人的にはこのカード、惰性で持ってるだけでほとんど使っていない。同じ三井住友系のVISAはANA VISAがあるし、来年は三井住友カードの実質的な年会費も上がる。デザインを新しいものに変えてみたものの、今後活用するシーンがあるのかないのか。なんとも、どえらいカードである。アデュー。